一般社団法人 日本緩和医療薬学会

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設立趣意書

趣 意 書

日本における緩和医療の重要性は益々高まっている。特に、がん治療において緩和ケアは治療初期から平行して行う医療となっている。
平成18年6月には「がん対策基本法」が公布され、本年4月1日より施行される。
本法において基本的施策として「がんの予防及び早期発見の推進」、「がん医療の均てん化の促進 等」、「研究の推進等」の3点があげられている。
この中で、薬剤師が緩和医療に関わる部分は「がん患者の状況に応じて疼痛等の緩和を目的とする医療の早期 からの実施、居宅におけるがん患者に対するがん医療の提供のための連携協力体制の確保、医療従事者に対するがん患者の療養生活の質の向上に関する研修会の 機会の確保などを講じること。」と定められている。

緩和医療は緩和ケア病棟や緩和ケアチームとして行われている。多くの場合、緩和ケアチームに薬剤師が加わり、薬物療法で活躍し、医療従事者からは高い評価を得ている。しかし、チーム加算において薬剤師は必須とはなっていないなどの問題点もある。

緩和医療は日本緩和医療学会の活動を基盤として、発展し、定着しつつあり、特に医師、看護師、薬剤師といったチーム医療が成熟しつつある。
一方、薬剤師の 職能団体である日本薬剤師会および日本病院薬剤師会もそれぞれ緩和医療への取り組みはあるものの、その活動はまだ端緒についたばかりである。
がん対策基本法では在宅における緩和ケアの充実を図るため、モルヒネなど医療用麻薬の適正な使用の拡大も盛り込まれている。
この実現のためには、保険薬局薬剤師の果たすべき役割は大きく、病院薬剤師との連携も更に重要になる。
また、医薬情報の収集やその提供さらに、医療用麻薬や鎮痛補助薬等について大学等での基礎研究 を推進することは緩和医療の進歩にとって不可欠となっている。
そこで、日本の緩和医療の更なる充実のためには保険薬局薬剤師、病院薬剤師、そして大学での 教育研究、企業での開発・学術研究の連携が必須であり、専門性を究める学術研究促進をよりいっそう加速させる必要がある。
このような連携強化と専門性を究め、社会に貢献するために日本緩和医療薬学会を設立し、その設立総会及び記念講演会を下記のように開催します。

先生方には何とぞ本学会の趣旨をお汲み取り頂き、ご参加の上、ご入会頂ければ大幸の至りであります。

最後に、先生方のご健勝とご発展を心より祈念申し上げます。

平成19年1月吉日

日本緩和医療薬学会 世話人代表 鈴木 勉
副代表 加賀谷 肇
他  発起人一同